日銀の政策が抱えるジレンマ
こんにちは、管理人のあぷふぇるです。
今回は日銀の政策が抱えるジレンマについて、素人ながらつらつらと書いてみようと思います。
日銀の政策が抱えるジレンマ
日銀は長年インフレを起こしたいと思って金融緩和を行っていましたが、思わぬ形でインフレ圧力が高まってしまい、スタグフレーションてきな雰囲気が漂っています。
本来インフレ時に「出口」が見えてくるはずなのですが、このスタグフレーションてきな雰囲気のせいもあり、インフレは起きてるけど金融緩和を続けないといけないというジレンマを抱えています。
順を追ってつらつらと書きます。
超異次元の金融緩和
我が国の中央銀行である日本銀行は、マイナス金利の導入やQEなど、量的かつ質的な超異次元の金融緩和を行ってきました。
これらの目的はデフレからの脱却であり、失われた30年を取り戻すためでもあります。
私は勝手に失われた100年になるんじゃないかと思っています。
apfelinvestment.hatenablog.com
思わぬ形で発現したインフレ
長年の目標であった「デフレからの脱却」は、思わぬ形で発現しました。
それは超異次元の金融緩和でも、岸田政権への期待でもなく、ロシアによるウクライナ侵攻でした。
岸田政権関連
apfelinvestment.hatenablog.com
ウクライナ侵攻関連
apfelinvestment.hatenablog.com
問題は「悪い」インフレ
最近「良い~」「悪い~」という表現をよく見かけますが、念願だったインフレの兆しに日銀が苦慮しているのは、現在のインフレがコストプッシュによる「悪い」インフレのためです。
apfelinvestment.hatenablog.com
日銀が思い描いていたのは、低金利政策による需要の回復、そしてそれに伴う「良いインフレ」で安定的に物価上昇2%を達成することでしたが、需要が回復したわけではないのにもかかわらず、インフレが発現してしまいました。
悪いインフレがもたらすもの
悪いインフレがなぜ悪いのかといえば、需要を減退させるからです。
簡単に言えば、モノの値段が上がれば、購買意欲が減退するということです。
となれば、日銀の目指す需要回復に伴うインフレは遠ざかります。
とはいえいつまでも続けるわけにもいかない異次元の金融緩和
日銀は0.25%で無制限の指値オペを実行していますが、これもいつまでも続けるわけにも行きません。
理由はいくつもありますが、「悪いインフレ」を加速させることや、海外の金利上昇圧力に耐え続けることでマーケットを修復不可能なまでにゆがめてしまう恐れがあることが主に挙げられます。
黒田総裁の火消しから察する日銀の焦り
今回この記事を書いたのが、先日黒田総裁が「家計が物価上昇を容認している」という旨の発言をした(とはいえ、この発言自体もある意味都合の良いように切り取られてしまったわけなのですが)ことで、ネットでかなり叩かれて釈明することになったためです。
要するに「火消し」をしたわけですが、インフレと家計の反応、すなわち経済の反応を読み間違えた印象を与えてしまったことが大きな問題であると判断したということなので、「出口は探さなきゃいけないけどタイミング逃したな。でも、、、」という、「どうしようもないがどうにかしたい」という焦りが垣間見えるような気がします。
ブログとTwitterを運用していくので、フォローや拡散大歓迎です。
Twitter→@ApfelInvestment
応援よろしくお願い致します!
2022/06/09 あぷふぇる