米国大統領選挙に向けて債券ファンドの組み入れを検討してみた③
こんにちは、管理人のあぷふぇるです。
今回は、あまり話題に出ない債券ファンドについての比較検討記事③です。
私の記事としては3本合わせると過去最長となりますが、目次から興味のあるタイトルにスキップして読んでいただければと思います。
前回の記事はこちら
apfelinvestment.hatenablog.com
apfelinvestment.hatenablog.com
前回記事の振り返り
米中関係や米国大統領選挙など、直近の不安材料が多く存在する中、中期的に毎月積立設定の株式のエクスポージャーを減らそうと考え、安全資産であり一般的に株式と逆相関を持つ債券に投資すべく、債券ファンドの組み入れを検討しはじめました。
※正確にはほんの少し保有していますが、定期買付リストに載っていないため検討
しかも、先日8/28に安倍首相が辞任する意向を発表したことで、日経平均株価は大幅な下げを記録しました。
このことからも、債券へ分散投資する意義が感じられます。
分散投資に関する記事はこちら
apfelinvestment.hatenablog.com
そして、無数にある債券ファンドを投信スーパーサーチでスクリーニングを行い、最終的に以下の11本のファンドに絞り込むことができました。
①<購入・換金手数料なし>ニッセイ外国債券インデックスファンド
⑥UBSオーストラリア債券オープン(毎月分配型)
⑦UBS公益・金融社債ファンド(為替ヘッジなし)
⑨ゴールドマン・サックス毎月分配債券ファンド
⑩三菱UFJグローバル・ボンド・オープン(毎月決算型)
⑪オーストラリアインカムオープン
⑫東京海上・ニッポン世界債券ファンド(為替ヘッジあり)
⑬インベスコ オーストラリア債券ファンド(毎月決算型)
⑭LM・オーストラリア毎月分配型ファンド
⑮MHAM豪ドル債券ファンド(毎月決算型)
ファンド詳細の比較
ついに絞り込みが終わったので、最終的な投資先を決めるためにファンドの詳細を見て比較検討をしたいと思います。
こんな簡易的なスクリーニングでもこれだけの手間がかかるのですから、アクティブファンドの運用にはかなりの手間や時間がかかっているということが身に染みてわかりました。
ある程度高い信託報酬も納得できますね。
ファンド詳細
こちらの項目では、ファンドの性質を簡単にまとめてあります。
以下データはすべて2020年7月末のものです。記載されていたデータで参考になりそうなものを載せました。
<購入・換金手数料なし>ニッセイ外国債券インデックスファンド
・インデックス型
・ベンチマークはFTSE世界国債インデックス(除く日本、円換算ベース)
・無分配(AA、平均最終利回り0.26%、平均直接利回り1.99%)
・信託報酬0.154%
パン・パシフィック外国債券オープン
・アクティブ型
・環太平洋先進諸国(アメリカ、カナダ、オーストラリア、ニュージーランドの4カ国)
・分配金利回り4.15%(A以上、平均最終利回り0.7%、平均直接利回り2.4%)
・信託報酬1.1%
UBSオーストラリア債券オープン(毎月分配型)
・多分アクティブ型(※ベンチマークに連動するという記載がないため)
・ベンチマークはブルームバーグオーストラリア債券(Govt)インデックス(円換算ベース)
・分配金利回り3.16%(AA以上(平均AAA)、平均最終利回り0.88%、平均クーポン3.40%)
・信託報酬1.1%
UBS公益・金融社債ファンド(為替ヘッジなし)
・アクティブ型
・世界の公益関連企業および金融機関が発行する債券、長期格付けBBB-/Baa3以上
・分配金利回り7.28%(A-、平均最終利回り1.79%、平均直接利回り3.51%)
・信託報酬1.155%
ゴールドマン・サックス毎月分配債券ファンド
・アクティブ型
・日本を除く世界各国の国債、政府関係機関債、社債、モーゲージ証券およびアセットバック証券
・ベンチマークはブルームバーグ・バークレイズ・グローバル・アグリゲート・インデックス(除く日本、円ベース)
・分配金利回り2.29%(AA-、平均最終利回り1.69%、平均クーポン3.35%)
・信託報酬1.155%
三菱UFJグローバル・ボンド・オープン(毎月決算型)
・アクティブ型
・世界主要各国の国債、政府保証債のほか、オーストラリアの州政府債及び各国通貨建ての国際機関債
・分配金利回り1.68%(AAA、平均最終利回り0.7%、平均直接利回り2.6%)
・信託報酬1.21%
オーストラリアインカムオープン
・アクティブ型
・高格付けの豪ドル建ての国債、政府機関債、州政府債、社債、資産担保証券(ABS)、モーゲージ証券(MBS)、国際機関債
・ベンチマークはブルームバーグオーストラリア債券(総合)インデックス(円換算ベース)
・分配金利回り3.67%(BBB以上、平均最終利回り1.0%、平均直接利回り2.8%)
・信託報酬1.21%
東京海上・ニッポン世界債券ファンド(為替ヘッジあり)
・アクティブ型
・日系発行体(日本企業もしくはその子会社、日本の政府機関等)が世界で発行する外貨建債券、北米通貨圏と欧州通貨圏、オセアニア通貨圏の外貨建債券
・分配金利回り2.75%(AA-、平均最終利回り1.37%、平均直接利回り3.07%)
・信託報酬1.232%
インベスコ オーストラリア債券ファンド(毎月決算型)
・アクティブ型
・豪ドル建ての公社債
・分配金利回り4.65%(AAA、平均最終利回り1.0%、平均直接利回り2.1%)
・信託報酬1.32%
LM・オーストラリア毎月分配型ファンド
・アクティブ型
・豪ドル建の国債、州政府債、国際機関債、社債、モーゲージ証券及び資産担保証券、A-/A3以上
・ベンチマークはブルームバーグオーストラリア債券(総合)インデックス(為替ヘッジ゛なし、円換算ベース)
・分配金利回り3.18%(AA、平均最終利回り1.1%)
・信託報酬1.375%
MHAM豪ドル債券ファンド(毎月決算型)
・アクティブ型
・オーストラリアの信用力の高い公社債(豪ドル建て)
・ベンチマークはブルームバーグオーストラリア債券(総合)インデックス(為替ヘッジ゛なし、円換算ベース)
・分配金利回り3.67%(AA、平均最終利回り1.16%、平均直接利回り2.85%)
・信託報酬1.375%
投資対象ファンドの厳選
これまで絞り込んだ11本のファンドの詳細を見てきましたが、中身や分配の方針を比較しつつ最終候補のファンドを5本まで絞り込みたいと思います。
ベンチマークが同じファンドの厳選
⑥UBSオーストラリア債券オープン(毎月分配型)
⑪オーストラリアインカムオープン
⑭LM・オーストラリア毎月分配型ファンド
⑮MHAM豪ドル債券ファンド(毎月決算型)
で、分配金利回り、格付け、信託報酬、平均最終利回りの3項目で比較すると以下のようになります。
⑥:3.16%、AAA、1.1%、0.88%
⑪:3.67%、BBB、1.21%、1.0%
⑭:3.18%、AA、1.375%、1.1%
⑮:3.67%、AA、1.375%、1.16%
例えば、⑥と⑭で比較すると、分配金利回りはほぼ同じで格付けと信託報酬で勝る⑥のほうが良さげですね。
ただ4つ全部で比較したところで大きな差はあまりなく、差が無いということであれば信託報酬が低いファンドが好ましいです。
また、今回考えている様々なリスクイベントを踏まえれば、格付けは高いほうが良いので、この4本からは⑥を選択します。
この時点で以下の8本になりました。
①<購入・換金手数料なし>ニッセイ外国債券インデックスファンド
⑥UBSオーストラリア債券オープン(毎月分配型)
⑦UBS公益・金融社債ファンド(為替ヘッジなし)
⑨ゴールドマン・サックス毎月分配債券ファンド
⑩三菱UFJグローバル・ボンド・オープン(毎月決算型)
⑫東京海上・ニッポン世界債券ファンド(為替ヘッジあり)
⑬インベスコ オーストラリア債券ファンド(毎月決算型)
過分配になりそうなファンドの除外
過分配になっている、つまりタコ足分配は基準価額を下げる要因になるため、債券ファンドではできるだけ避けたいと思います。
毎月分配型の投資信託や、バリュー株が批判されることが多いけども、前者についてはタコ配でなければ全く問題ない、むしろ良い仕組みだと思うし、後者に関してはそもそもバリューの捉え方が間違っているとしか言いようがない。
— あぷふぇる (@ApfelInvestment) 2020年8月29日
もちろん金利低下分は価格上昇で補えますが、より長期も見据えて利回りを求めるとなるとやはり過分配は避けたいところです。
⑤、⑦、⑬に関しては少々過分配気味なので、今回は外すことにします。
ちなみに、⑥は分配金利回り3.16%に対して、平均クーポンが3.40%なので、信託報酬1.1%を考えてもそこまで心配しなくても平気そうです。
最終利回りは0.88%ではありますが、高格付けであることから値上がりも期待できますし、アクティブファンドなのですべての債券を満期まで保有するということは考えにくいので、平均クーポンの動向のみ注視したいと思います。
この結果、以下の5本が残りました。
①<購入・換金手数料なし>ニッセイ外国債券インデックスファンド
⑥UBSオーストラリア債券オープン(毎月分配型)
⑨ゴールドマン・サックス毎月分配債券ファンド
⑩三菱UFJグローバル・ボンド・オープン(毎月決算型)
⑫東京海上・ニッポン世界債券ファンド(為替ヘッジあり)
最終的な投資判断
残った5本から絞るのは少し難しいですが、利回り水準と信託報酬の兼ね合いで⑩と⑫、投資対象地域の観点で⑥への投資は今回は見送ることにします。見送った3本に関しても、今後の推移次第で購入する銘柄候補には入れておきたいファンドです。
よって、今回は
①<購入・換金手数料なし>ニッセイ外国債券インデックスファンド
⑨ゴールドマン・サックス毎月分配債券ファンド
の2本を定期買付リストに組み込むことにします。
正直なところ無分配型の①をいれるかは悩みましたが、コストがダントツで低いことは事実なので組み入れることにしました。
配分は未定ですが、2ファンドなので特に迷うことはありません。
むしろ株式のエクスポージャーをどこまで落とすかについて悩んでいます。
分散投資に関する記事はこちら
apfelinvestment.hatenablog.com
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2020/08/31 あぷふぇる