中国恒大集団のデフォルトと年金への影響
こんにちは、管理人のあぷふぇるです。
中国恒大集団(China Evergrande Group, 3333.HK)のデフォルトや倒産リスクがここ数日話題になり、マーケット参加者のリスクセンチメントを冷やしています。
同社の株価は9/21時点で年初来-85%超となっています。
国内に限れば、GPIF(年金積立金管理運用独立行政法人)が2021年3月末時点で、同社の株式と社債に合計96億円分保有していることが話題になっていますが、結論から述べると年金への影響はほぼ皆無と言って良いです。
GPIFが中国恒大(China Evergrande Group, https://t.co/ikKMC6HF9M)に96億円投資しているのは事実ですが、運用資産総額が200兆円超なのと、波及して金融ショックが起きても、全力投資家の皆さんと違って債券比率が高く、マイナス幅は小さく、年金は焼けません。
— あぷふぇる@🏠 (@ApfelInvestment) 2021年9月21日
株式に関しては…(つづく) pic.twitter.com/81YmMZuh6D
そもそも中国恒大集団が窮地に追いやられている要因
中国恒大集団が窮地に追いやられている要因は、主に以下の4点です。
ただ、正直今更?という感じもあり、高値圏にいる株価の調整材料としてうまく使われただけのようにも思えます。
・過剰な拡大路線
・不動産融資規制→昨年から、不動産セクターのデフォルトリスクも当時から指摘
・教育産業の規制→今年の7月頃、高騰していたマンション価格の下落を誘引か
・その他規制によるマーケットの冷え込み→IT関連銘柄を中心に中国株、香港株の軟調
CWEBやATMX、香港ハンセン指数等は悲惨な状況ですが、ここ数日始まったことではありません。
実際、一か月前にもこんな記事を書いてます。
apfelinvestment.hatenablog.com
年金への影響
年金への影響がほぼ皆無な理由は以下の通りです。
保有額がそもそも小さい
そもそもGPIFの運用資産総額は200兆円を超えており、そこに対して96億円なので、仮に倒産してすべて吹き飛んだとしても、かすり傷にもなりません。
マーケットに波及しても影響は限定的
GPIFのポートフォリオは株式:債券=1:1となっています。
そのため、マーケットに波及してリーマンショックのようなことが起きたとしても(多分おきない)、債券保有分で株式の下落はある程度カバーできます。
要するに、全力投資家の皆さんと違って影響は限定的です。
そもそも保有していたのはGPIFの運用ミスではない
GPIFが保有していたと聞くと、年金の運用は大丈夫なのか?と疑問が出てきそうですが、少なくとも株式に関しては運用ミスだとか、調査力不足ではないと思います。
年金運用では、コストを抑えるためにインデックス中心にポートフォリオを構築しているため、保有しているのはただの不可抗力です。
きっと、騒いでる個人投資家の皆さんも、新興国株式のインデックスファンドや、中国株式関連のファンドを持っている方は少なからず保有していると思われます。
おわりに
今回の件は単なるノイズな気もしますが、これを機に過度なリスクテイクを見直してもいいかもですね。
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2021/09/21 あぷふぇる