ロイヤル・ダッチ・シェルがまさかの減配…凍死家になっちゃう?
こんにちは、管理人のあぷふぇるです。
コロナウイルスが世界的にも甚大な影響を与えていますね。
エネルギーセクターは原油価格が史上初のマイナス価格を記録するなど、かなりの影響を受けています。
そんな中、業績低迷時も減配しないと言われてきたロイヤル・ダッチ・シェルが80年ぶりの減配を発表しました。
自社株買いも停止です。
もちろん主な原因は原油価格の下落と需要減ですね。
前回の原油価格と為替についての記事で下落の原因は簡単に説明したので、今回はなんも役に立たないド素人の私見を述べる記事となります。
前回の記事はこちら
apfelinvestment.hatenablog.com
減配について
1月~3月期は前年度比46%減益で、配当も前期の1株当たり0.47USDから1株あたり0.16USDまで引き下げると発表されています。
過去一年間の配当金合計が3.76USDで、4/29時点の株価が36.8USDなので、配当利回りは10.21%でした。
かなり高配当ですね。
しかし、前述の通り0.16USDまで引き下がったので、単純計算でも利回りは5.2%です。
実際には株価が下がることが予想されるので、利回りはもう少し高くなりますが、一度減配に踏み切ると今後の減配への心理的なハードルが下がる可能性があり、連続減配も十分に考えられるので、利回りは5%ぐらいで推移すると考えて良いのではないでしょうか?
5%なら先行きが不透明な石油関連株を買ってわざわざリスクとらなくても良い気がします…
業績悪化は一時的?買い増しのチャンス?
高配当で有名なロイヤル・ダッチ・シェルですが、お断りしておくと私は保有していません。
保有していないのになぜこんな記事を書くのかといえば、原油価格がマイナス圏に突入した数日前と同じく、今回の減配について割と楽観的で買い増しをしようとしている人がたくさんいることに驚いたためです。
はっきり言って買い増しはおすすめしません。
おそらくですが、減配の原因である原油価格の下落がコロナウイルスによる一過性のものと判断し、収益減少が一時的なものと考えているのでしょう。
しかし、原油価格の下落はコロナウイルスの問題よりもはるか前から始まっており、前回記事で紹介した通り増産による需給バランスの崩壊が主要因です。
コロナウイルスの影響は一過性ですが、あくまで需給バランス崩壊に拍車をかけただけなので、本質的には一過性の問題ではありません。
もちろん先行きの経済状況も不透明ですし。
更なる問題点
原油価格の下落だけではなく、長期的に従来のエネルギーを主戦場としている企業は今後はさらに厳しい現実が待っています。
石油の需要減は、コロナウイルスによる経済停滞だけでなく、地球温暖化対策でCO2削減のために再生可能エネルギーの開発も着々と進んでいます。
もちろん再生可能エネルギーには価格面での問題や、穀物の需給をゆがませ穀物価格の高騰を招き、食料と競合してしまうという問題もあります(しかし、これらの問題は着実に解決されつつあります)。
再生可能エネルギーの開発にはまだ時間がかかるから安心!と思ったら間違いです。
数日前、メガバンクが石炭火力発電への新規融資を停止すると発表しました。
いわゆるESG投資、そしてダイベストメントです。
ESGとは
Environment:環境
Social:社会
Governance:企業統治
の頭文字をとったものです。
要するに、持続可能な成長・開発を目指すための目標とその判断基準です。
そして、ダイベストメントとは、投資撤退のことです。
日本では最近になって良く耳にするようになりましたが、欧州を中心に環境活動が積極的に行われており、2000年代前半には既に投資判断に用いられていました。
そして、世界最大の機関投資家であるGPIF(年金積立管理運用独立行政法人)も2017年に1兆円規模でESG投資を開始しました。
ESG投資が本当にリターンを生むのかはまだわかりませんが、今後もESG投資が拡大し、ダイベストメントも行われ続けます。
そうなれば、融資を受けにくくなりますから、新規の大規模設備投資もできないですし、構造的にオワコンとなってしまう可能性があります。
石油関連企業にとってはかなりの痛手なのではないでしょうか?
そういった意味で将来性に不安があると言えます。
もちろん投資判断は個人の自由なので、自己責任で楽しみましょう!
私は買い増し、新規の買い付けをおすすめしません!
くれぐれも投資家から凍死家にならないように気を付けましょう!
ブログとTwitterを運用していくので、フォローや拡散大歓迎です。
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応援よろしくお願い致します!
2020/04/30 あぷふぇる