フードテックと食料問題について
こんにちは、管理人のあぷふぇるです。
今回はフードテックと食料問題について軽く調べてまとめてみました。
フードテック関連ファンドやETFのラインナップについての記事はこちら
apfelinvestment.hatenablog.com
フードテック
フードテックとは
foodtech(フードテック)とは、food(食料)とtechnology(テクノロジー)を合わせた造語です。
ESGやSDGsという言葉がコロナ禍で大きく注目されることになりましたが、人間が生きていく上で欠かせない「衣」「食」「住」の一角を担っており、個人的にも注目している分野です。
「食」が抱える様々な問題
そもそもの生産量が限られている
当たり前ですが、食糧生産には限りがあります。
なぜなら、農作地にも農作物の生産力(技術)にも限界があるためです。
食糧生産を簡易的に示すと、
供給量(生産量)= 農作地面積 × 一定面積における生産力
となりますが、先述の通り、農作地面積には限界があり、生産力も一定程度で頭打ちになるため、生産量には限界があります。
一応、食料危機はフェイクニュースとする記事もありますが、現実に食料が行き届いていない事実があります。
また、短期的に発生してしまう可能性は排除できないのと、実際に起きてしまっては困るので、次項では影響について考えてみたいと思います。
「世界人口が増え、食料危機が起きる」のウソ-世界中の農業専門家が作り上げたフェイクニュースの実像に迫る- | キヤノングローバル戦略研究所
特に影響が大きいと考えられる5つのトピック
前述の通り、「食」は生きていく上で欠かせないわけですが、世界中が経済発展していく中でさまざまな問題を抱えています。
今回はその中でも、特に大きな問題と考えられるものを5つ記載しておきます。
人口増加
日本などの先進国では少子高齢化が問題となっていますが、世界総人口は70億人を突破し、今も増え続けています。
人口増加は経済発展の基礎的かつ重要な原動力ですが、「食」に関しては大きな問題です。
なぜなら、
・食べる量(消費量)に個人差はあまりなく、人口に比例して増える
・生産量の増加率よりも人口増加率のほうが高い(マルサスの主張)
という大きな背景があるためです。
「コロナウイルスやコロナワクチンは人口削減のための人為的なウイルスなのではないか」といった陰謀論が出てくるほど、人口増加は深刻な問題となっています。
apfelinvestment.hatenablog.com
詳しくはマルサス、リカード、人口論、収穫逓減などで調べると出てきます。
経済発展
経済発展というと良いイメージがありますが、「食」に限ってみれば良い側面も悪い側面もあります。
良い側面としては技術の発展を伴い、生産量が増えるという影響が考えられます。
一方、悪い側面としては所得の増加が挙げられます。
所得が増加すると、一般的には嗜好品の消費が増えます。
もちろん、食べる総量はさして増えないのですが、特に食肉需要が伸びることに問題があります。
主な食肉として牛、豚、鶏が挙げられますが、これらの成長にはトウモロコシなどの飼料が大量に必要となります。
農林水産省によると、各食肉1kgの生産に必要な飼料の量は以下となります。
(歩留まり率がかかっているので、生体の体重を増やすのに必要な量はこれより少ないです)
牛肉:11kg
豚肉:6kg
鶏肉:4kg
飢餓や貧困
SDGsに掲げられる17のゴールの1つに、2030年までに飢餓をなくすというものがありますが、現在でも飢餓に苦しむ人々がたくさんいます。
国連WFPによると、世界の飢餓人口は8億2000万人以上(2018年)とみられ、世界総人口のおよそ9人に1 人が飢餓に直面しており、ここ数年連続でゆるやかに増加している模様です。
世界食料デー World Food Day 2019 | World Food Programme
キャノングローバル戦略研究所の指摘の中に、生産量は対応できているのではないかという旨の記載がありますが、生産するだけではだめで、適切に分配する必要があります。
食料には長さは違えど消費期限があるため、現実には分配効率が100%とならず、理論上の消費量以上の生産とその分配が必要となります。
天候
地球温暖化による異常気象により不作が起きると、食料価格は高騰します。
高騰すれば、前項でも述べた「分配」がうまくいかないことが容易に想像できます。(要するに短期的な食料危機)
また、天候の変化が大きくなっていることのみならず、経済発展に伴い生産地が集中していることも、天候による不作リスクを増加させています。
フードロス
理論上の生産量が足りているのに、9人に1人が飢餓状態である理由の大きな理由として、フードロスが挙げられます。
世界で生産される食料のうち、実に1/4は食べられずに廃棄されています。
これらは分配するための大きなサプライチェーンに留まらず、大量加工をしないだったり、地産地消を心がけるなどといった小さなサプライチェーンからも改善できます。
おわりに
オミクロン株が猛威を奮っていますが、ワクチン開発や学習効果によってコロナウイルスのパンデミックは収束に向かいつつあります。
当然、次の話題はコロナ前からある地政学リスクや地球温暖化など世界的な課題になってくると思います。
次にやってくるテーマがフードテックかはわかりませんが、注目されそうなので継続的にウォッチしていく予定です。
フードテック関連のファンドを調べてみた
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2022/01/06 あぷふぇる